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このページでは、日本国内の教育機関に対するサイバー攻撃の被害事例から、現状の課題やサイバー攻撃対策を考えています。
日本国内だけでなく海外においても大学などの教育機関はサイバー攻撃のターゲットになりやすいリスクを抱えており、実際、規模の大小を問わずサイバー攻撃の被害や発生について報告する大学は毎年存在しています。
そもそも教育機関がサイバー攻撃に遭いやすい理由としてはいくつかのものが考えられます。例えば、大学法人のような組織や機関は学生の学習指導などを行うだけでなく、それぞれが独自の学術研究などを行っており、そういった機密情報や最新のデータを狙ってサイバー攻撃を仕掛けてくる犯罪者もいるでしょう。
また、教育機関は個々の学生や教育者などについて膨大な個人情報を抱えており、それらを狙って不正アクセスを試みる犯罪集団も少なくありません。
さらに、大学などの教育機関に対するイメージとして、「セキュリティ対策や情報リテラシーが不十分」といったものがあることも重要です。
重大な機密情報や顧客情報などを管理している民間企業に対して、特に公立校など公共事業の一環として運営されている大学などでは、どうしても設備面や意識面でセキュリティ対策が不十分になっていることもあります。加えて、実際は適切な備えがなされていても、単に「セキュリティ管理が脆弱そう」という印象があるだけでターゲットになりやすいといった面もあるでしょう。
2023年11月28日、国立大学である北海道大学において、同大学大学院工学研究院が管理している工学部Webサーバに対して第三者による不正アクセスが実行されたことが判明しました。またこれにより同年11月6日~11月28日の期間にデータベースへ保存されていた個人情報が流出した可能性があることもアナウンスされています。
流出した情報は学生の個人情報や協力員の個人情報、さらにその家族の情報まで数万件に及び、北海道大学は公式謝罪と共にサーバやシステムの運用方法の見直しを実施しました。
参照元:北海道大学工学部|工学部ウェブサーバへの不正アクセスによる個人情報流出の可能性について
(https://www.eng.hokudai.ac.jp/news/?file=12795)
2024年3月27日付けの公式アナウンスとして、大東文化大学では同大学の非常勤講師が所有しているパソコンに対して外部からの不正アクセスが発生し、講師が担当していた科目に関して学生の成績を含めた個人情報が流失した可能性があると公表しました。
流出した恐れのある個人情報は69名分とされており、大学は速やかに警察への被害届の提出や対象となる学生への個別連絡といった対応を行ったということです。
参照元:大東文化大学|不正アクセスによる情報漏えいのおそれがある事案の発生について
(https://www.daito.ac.jp/news/details_42703.html)
教育機関におけるサイバー攻撃への対策や情報管理の改善策としては、サーバやシステムといった機器やソフトウェアの管理・運用方法の見直し、適切なセキュリティソフトやファイアウォールなどの利用、そして学生や教職員といった個人の情報リテラシー向上などが挙げられます。
大前提として、脆弱性のあるシステムやサーバを運用したり、セキュリティホールを放置したりすれば、サイバー攻撃に対抗することは難しくなります。また個々のパソコンやデバイスなどに適切なセキュリティソフトやファイアウォールを用意し、定期的なアップデートを行って常に最新の防御態勢を整えておくことも必須です。
加えて、どれほどシステムやハードで対策を講じたとしても、パソコンやデバイスを利用する教職員や学生のセキュリティ意識が不足していれば不正アクセスやマルウェア感染といった危険を回避することはできません。そのためセキュリティ担当部門を設置し、各自の情報リテラシーを高められるような研修や情報管理体制を整備することが不可欠です。
CSIRT(Computer Security Incident Response Team)とは、サイバー攻撃などインシデントの発生時に対処する専門チームです。教育機関のサイバー攻撃対策として、適切な部門を設置して予防に努めることはもちろん、実際に問題が発生した際の対処法についても事前に想定しておくことが重要となります。
CSIRTは問題発生を予防するためのチームではなく、問題が発生した際の被害を最小限に抑えるためのチームであり、専門家にも相談しながら適切に構築しておくことが大切です。
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ここではサイバー攻撃の標的として狙われやすい「製造業」「金融機関」「IoT」の3つの中から、それぞれのおすすめの理由とともにおすすめの企業を紹介します。